株式会社シー・シー・ピー(CCP)の表題の加湿器の調子が悪い。買った直後から悪かった。よせばいいのに2台買って、2台とも調子が悪い。一台は鹿児島で親父のために、もう一台は高円寺の出張先のために、安さに釣られて買ってしまった。 |
非常に安いもので、最近は2000円台で売っているところもあるようだ。内部には水位スイッチが無く、水が無くなるとサーモスタットだけで止まる。リセットスイッチの後ろに、US-603という110℃のサーモスタットがある。ところが、ヒーターの勢いが強すぎるのか、まだ水がたくさんあるうちにサーモスタットが働いて止まってしまう。使用中に何度も何度もリセットしなければならず、またちょっと気が向くと長時間うまく動いたりする。 この対策ですが、 |
1.120℃仕様のサーモスタット(US-603)を入手して交換する
2.調光器かトランスを使って電圧を下げる
| 3.釜とサーモスタットの間を少し断熱してサーモスタットを感じにくくする
| 4.サーモスタット付近を水で冷却する。
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など方法がありそうです。 1の方法についてはナカムラという会社の在庫販売の中に110℃の物があったが、これでは今ついている物と同じだ。120℃のがあったら良かったんだけど。で、注文すると100個単位とかになると思うのでこれはあきらめた。もし120℃でもダメで130℃のが欲しい、とかいう話になると大変な金が無駄になってしまう。100円の部品を100個買う金で新しい加湿器が買える。 2の方法は試した。私は電圧が自由に変えられるトランスを持っているので、加湿器の電源をどこまで下げれば水が無くなるまで止まらずに蒸気を出すか試したが、結局70Vまで下げる必要があった。これではほとんど沸騰しないので湯気の量が非常に少なくなってしまう。また他の人がこれを試したい時には、2000円以上で電気屋に売っている200W程度の調光器を買ってくる必要があって、これも金がかかる。調光器はノイズもたくさん出す。トランスはノイズを出さないけど、値段が高くて重い。これもうまくない。 3の方法では、伝熱抵抗が比較的小さくて100℃程度の熱に長時間耐える薄い物と言うことで、電子部品のトランジスタと放熱器の間にはさむマイカ板(雲母)を、釜とサーモスタットの間に挟んで試してみた。少し改善したような気もするけど、やはり水があるうちに止まってしまう。また、これはサーモスタットを感じにくくするわけだから、調整を間違えると危険な方向でもある。 4の方法は意味がよくわからないかもしれないけど、こういう事だ。サーモスタットに対して熱を加える物としてヒーターがあり、冷やす物として水がある。動作中は水が100℃以上にならずヒーターの熱を奪い続けているおかげで、サーモスタットは110℃以上にならない、という設計になっている。水が無くなると釜の温度は110℃を超えて、サーモスタットが働いて止まる。で、今は水が100℃で釜を冷やしているにもかかわらずサーモスタットが110℃になってしまうのが問題なのだから、サーモスタット付近を水でもっと冷やしてやれば良いわけだ。 この単純な方法として、釜の、サーモスタットが当たる部分に5mmのドリルで穴を開けてしまった。これで、サーモスタット付近の釜が水に接する面積が大きくなり、ついでにサーモスタット自身も一部が水で冷やされる。水が無くなると、穴の周囲はヒーターに熱せられて110℃以上になる。 |
φ5の穴を開けた跡は丁寧にバリを取っておく。この部分の密着は温度測定だけでなく水漏れにも影響する。水漏れ防止のため、サーモスタットの頭に家庭用のシリコンコーキング材を塗って取り付けた。 |
サーモスタット取り付け後。サーモスタット中央は釜の水で100℃に冷やされると同時に、穴の周辺部は十分にサーモスタットと接触しておりヒーターの熱を伝える。 |
説明が前後しますが、KT-N05Pの底のゴム足4個をはずして中のビスをはずすと、中はこうなっている。右下のアルミの釜のビス4個をはずし、釜を取り出します。 |