020126 中国の携帯電話(中国18)


 中国の携帯電話について解説しましょう。中国では、北京人だとか、上海人、新彊(シンキョウ)人とかいうことが国籍同然の扱いになっていて、北京では北京人でないと月払いの携帯電話を契約することは出来ません。最近聞いたところでは、日本人なら北京の就業パスを持っていれば契約できるとのことです。一方でプリペイドの携帯があって、こちらは日本や台湾と桁違いに制約が少なくて、購入時には身分証明も名前も必要がありません。私も滞在中、プリペイド携帯を使っていました。通話料も月極の携帯より少し高いだけだし、特別な契約なしで海外にも発信できます。

携帯電話

 私が北京で買った三菱の携帯電話。中国の携帯電話はGSM方式というもので、ハードウェアは台湾などアジア諸国やヨーロッパと共通と聞いています。日本の携帯では電話機自身が電話番号や支払い方法を持っているけど、GSM方式ではSIMカードがすべての情報を持っています。機種変更するには、好きな携帯電話を買って自分のSIMカードを入れるだけで、便利ですが、携帯の盗難を助長するシステムでもあります。

SIMカード

 私が契約したのは北京のプリペイド携帯の「神州行」というものです。右がSIMカードです。電話機背面のビニールの蓋をあけてSIMカードを挿入します。

 神州行のプリペイド電話の通話料ですが、

北京市内で使用する時
    北京市内       0.6元/分
    中国国内の長距離   1.4元/分
    日本へ       12.6元/分
    アメリカへ     15.6元/分
    着信(どこからでも) 0.6元/分

北京以外で使用する時
    市内         0.8元/分
    中国国内の長距離   1.6元/分
    日本へ       12.8元/分
    アメリカへ     15.8元/分
    着信(どこからでも) 1.4元/分

              << 2001年2月6日調べ >>

 となっています。あまり高くないでしょう?

 神州行の携帯電話が使える地域は、次の通り。

新疆維吾爾自治区 内蒙古自治区 广西壮族自治区

北京市 天津市 上海市

黒竜江省 吉林省 遼寧省  河北省
山東省 山西省  河南省 陜西省
浙江省 江西省 湖南省 福建省
广東省 海南省 貴州省 云南省
四川省 甘粛省 青海省

・・・ほか都市部の大部分で使用できます。(2001年2月7日調べ)

 まぁ、日本人がうろつくような場所ではだいたい大丈夫ですね。2000年には万里の長城で電波が届きませんでしたが、2002年に聞いたところでは使えると言っている人も居ます。私自身が確認したわけではないので念のため。

 プリぺイドの支払い方法ですが、神州行充値カードというプラスチックカードを100元で購入します。2000年には500元のカードがあったのですが、2001年に聞いたところでは、最近売っていないと言ってました。まぁ、一度に10枚でも充値できるので問題ないですが。タバコ屋のようなところで売っています。

神州行充値カード

 充値した通話料には有効期限があります。100元のカードで充値すると、有効期限は充値した日から180日です。3枚同時に充値すると180×3=540日間有効になります。但し、有効期限の最長は2年という制限があるので、100元のカードを10枚入れて1000元を充値することは出来ますが、その場合の有効期限は180×10=1800日とはならず730日になります。途中で充値する毎に、有効期限は2年を超えない範囲で180日ずつ延長されます。

神州行充値カード

 神州行充値カードはスクラッチカードで、購入時は18桁の数字(写真では011826844757638298の部分)が隠れています。13800138000に電話をかけて、「言語を選択してください」という意味のメッセージが中国語と英語で流れるので、中国語なら1を、英語なら2を選択すると 操作の説明が流れるので、1を選択すれば、「番号を入れてください」という意味のメッセージが流れます。購入した充値カードの18桁の番号を入れて、成功すると、新しい残り通話料金のメッセージが流れます。

 残金の確認方法は、13800138000に電話をかけて、「言語を選択してください」という意味のメッセージで、中国語なら1を、英語なら2を選択すると 操作の説明が流れるので、2を選択すれば、現在の残金が分かります。もっとも私は英語でも中国語でもよく聞き取れませんでした。漫然と使っていても、残金が少なくなると、発信や着信のはじめに「残金が少ない」という意味のメッセージが流れるので、予備の充値カードを持ち歩いておけば問題有りません。

 2000年の北京では、夕方から宵の口まで毎晩、日本の花火大会の夜のように携帯がつながりにくくなりました。症状も不安定で、ただ発信音が出ない場合もあり、接続するけど相手の声が聞こえずこちらの声だけが相手に聞こえたり、または逆のこともあります。いずれも原因は、回線のパンクのようです。何十分もかかる場合がありますが、忍耐強く繰り返し発信すれば、必ずつながります。みんながそうするからパンクするんだけど。

蓋をあけたところ

 携帯を使ったインターネットも可能ですが、中国も台湾も、電話会社との間で別の契約が必要なのだそうです。また、北京では接続が余り安定でなかったので、深くは研究しませんでした。私の三菱の携帯用の通信カードは、一時期輸入していたが売れないので現在は中国では販売していないのだそうです。ノキアの安い携帯電話用の、data suiteというRS232c接続ケーブルが、燕沙商場に売っていました。2000元だったかな? 必要な方はトライしてみてください。しかし北京では固定電話の市内通話が無料なので、携帯を使うメリットが無いですね。

115→220V変換トランス

 台湾に行ったとき、台湾のプリペイドSIMカードを買ってもらって北京の電話機に入れて使いましたが、もちろん問題有りません。但し、中国は220Vで台湾は115Vなので、台湾で変換トランスを買いました。






2002年1月26日作成 home pageへ