990619 捕鯨


 数日前、NHKの何かを見ていたら、日本の政府が捕鯨をしたくてうずうずしているというのをやっていた。なんか、外人のおっさんが出てきて、「資源云々の問題ではない。哺乳類である鯨を捕っ て食うことは人道上ゆるされん。」とか述べてましたね。この人、ちゃんとその国を代表して国際会議みたいなのに出てきてるし、ネクタイ締めて喋ってるんだ、真顔で。

 試みに、善良なインド人に、牛を食うことが人道上許されると思うかどうか、発言させてみたまえ。しかし、賢いインド人ならば、(そして賢い人間ならば誰でもそうあるべき事は)、日常我々が善 悪の問題だと思っていることが、一段高所から見れば単なる相違の問題にすぎないと言うことを知っている。

 と、ここまで書いて思い当たったのですが、「日常我々が善悪の問題だと思っていることが、一段高所から見れば単なる相違の問題にすぎないと言うことを」思い知らされるのはいつでも少数の側で、多数派は、我が常識こそ宇宙の真理と考えて生きていけるのだと考えると、気持ちが悪くなりますね。

1999年6月19日作成 home pageへ